理事長

基本方針

【 スローガン 】

夢を語れ!

~いつの時代も世を創るのは青年の夢である~

【はじめに】

 2020年2月、中国武漢市に端を発した新型コロナウイルスの蔓延は、社会に甚大な影 響を与えました。戦後初となる政府による緊急事態宣言が発令され、懸命な医療体制にも関 わらず、多くの尊い命が犠牲となりました。そしてその影響は経済にも広がり、リーマン・ ショック時を超える影響を与えるのではないかと、危ぶまれています。我が地域ちちぶも例 外ではなく、観光産業をはじめとする様々な業種に今後どのように影響を与えるのか、その 不透明な先行きが地域社会に不安を与えているのです。

 この未知の困難に、我々はただ茫然と見ているだけなのでしょうか。否、古より脈々と引 き継がれてきた日本人の魂には、多くの困難を乗り越えてきたDNAが組み込まれている と、私は信じております。日本の青年会議所は戦後まだ焼け野原であった我が国で、日本の 再建という夢を描き設立されました。そして、1963年、地域の期待を背負い誕生した秩 父青年会議所は、志高く、地域の諸問題に果敢に挑戦し、明るい豊かなまち、ちちぶの創造 を夢見、変革を繰り返してまいりました。いつの世も、未知の可能性に挑戦し、困難を切り 開いてきたのは青年の夢なのだと思うのです。

 この時代の大きな変化を、共に明るく前向きに乗り越えていくべく、本年度は『夢を語 れ!~いつの時代も世を創るのは青年の夢である~』をスローガンに、一年間運動を展開し てまいります。


【魅力的な組織の礎】

  公益社団法人秩父青年会議所は、ちちぶ地域の課題に挑戦し、地域のフロントランナーと して運動、活動を展開してまいりました。しかし、より複雑化していく現代社会で、今まで 以上に積極的に青年会議所運動を推進していくには、メンバーの志のベクトルをしっかり と合わせ、より魅力的な団体へと成長していくことが求められています。

  青年会議所運動を展開するための組織づくりの礎は、常に人であります。人は人でしか磨 かれないと言われるように、この団体には多様な人材が在籍しており、自らを高め、影響を 与え合う機会が溢れています。テクノロジーの目覚ましい進化により、社会がどれだけ効率 化されようとも、人と人とを結びつける心の通ったコミュニケーションは、失われないどこ ろか、むしろその重要性に気づかされるときが必ず来ると確信しています。人が社会をつく っている以上、最後に物を言うのは人間力なのです。

  我々が身に着けるべきこととは、どのようなものか。未来へ進むためには、原点を振り返 り、自分の立ち位置を確認することが必要となります。それは、JAYCEEとして、奉仕、 修練、友情の三信条を基本とした理念を再確認することです。この不偏的な価値観とも言え る理念をもとに、自らの人生観を見つめ直し、大いなる志を醸成していくことで、より魅力 的な団体へと成長するための礎を築きます。基本を大切に、自己を啓発し、JAYCEEと しての資質を高めていく事業を行ってまいります。

【青少年の自己肯定感育成】

 夢を持つことは、子ども達の成長にとってとても大切なものであります。なぜなら、夢は 想像力を膨らまし、豊かで明るい将来を創造する力となると同時に、問題を解決するために 努力が必要であることを教えてくれるからです。しかし、大きな夢を描けと周りの大人たち は言うけども、夢を持てない子ども達も多いのではないでしょうか。では、どうすれば夢を 描けるようになるのでしょうか。そのためには、小さな成功体験を積み重ねることで生まれ る自己肯定感が必要なのです。自己肯定できるものは自分を愛することができ、自分の力を 信じることができます。その力はやがて大きな挑戦を生み、次代を担う人材へと成長してい くものと確信しています。体験型事業を通じて、成功体験を経験することで自己肯定感を育 み、夢や目標を持てるよう、子ども達といっしょに挑戦してまいります。


【ブランディング戦略と会員拡大】

  1963年の設立以来、常に高い志で地域の課題解決に果敢に挑戦して来られたのは、同 じ志を持ったなかまがいたからであります。互いに切磋琢磨し、ときに喧々諤々と議論をぶ つけ、まるで戦友と呼ぶにふさわしい関係性が、一生ものの友となり、真のなかまとなって いきます。そのようなメンバーを一人でも多く向かい入れ、秩父青年会議所をより魅力的な 団体へと成長させていくために、会員拡大は最も重要な青年会議所運動の一つなのです。

 また会員拡大と、会としてのブランディングの構築は、中長期において、相互に密接に関 係していることは言うまでもありません。それは自転車で言えば前輪と後輪の関係とも言 えるでしょう。青年会議所運動のブランディングを確立していくには、戦略的な広報活動と 地域、および各種団体とのパートナーシップの醸成が大切です。認知度の向上とともに公益 法人として正しい情報を発信し、より地域に必要とされる団体を目指すことは、会員拡大に 大きな影響を与えます。また、ちちぶ地域でもっとも自己成長を求める青年団体であること を、自ら発信することも、重要なブランディング戦略となるでしょう。

  設立趣意書にあるように、このちちぶ地域をリードしていく立場にある自覚と、明るく豊 かで美しい街ちちぶの創造という秩父青年会議所の夢を発信し、行動していかなければな りません。そのために、目標意識をしっかり持った会員拡大と、目的意識のはっきりしたブ ランディング戦略を展開することで、未来へしっかりとバトンを引き継ぎたいと思います 。


【夢溢れる街並み】

 あなたはどのような街に住みたいですか。

  あなたはどのような街を子ども達に残したいですか。

  2014年の第二次安倍内閣発足時に掲げられた地方創生により、東京一極集中の問題 視が高まり、さまざまな政策が展開されてきました。そして、多発する自然災害による企業 のBCPに対する意識の高まりや、新型コロナウイルスによる密リスクから、この流れはよ り一層高まっていくものと考えられます。このような流れの中で、ちちぶ地域は都心からア クセスも良く、地方都市として見直される絶好の機会ととらえることができるのです。こう した背景の中で、私たちはどうするべきか、真剣にまちづくりに向き合わなければなりませ ん。

 我々、秩父青年会議所がまちづくりを通じて生み出していくべきものは、この地域の持つ 価値を見出すことであります。そのためのリアルな戦略として、地域の様々な団体とパート ナーシップを組み、より現実的に実践していくことです。夢の溢れる街並みとは、この地域 に住む人々の想いを形にすることであり、その為の機会を創ることであります。

 地域に密接に関わり、ちちぶらしい価値の創造こそが、新たな変革の時代に秩父青年会議 所に課せられた担いなのです。


【60周年を目前に迎えるにあたり】

  2019年、京都会議にて採択された「SDGs推進宣言」のもと、秩父青年会議所では 様々な事業を通じてSDGsの理解を深めてまいりました。このSDGsはESG投資と ともに経済にも大きく影響を与えるとともに、各地域のローカルSDGsの取り組みが期 待されています。私たちはSDGsを推進するために、地域と繋がり、中長期スパンで取り 組んでいくことが求められています。

  来年、秩父青年会議所は60周年を迎えます。50周年の時に策定された「秩父JC近未 来ビジョン」では3つのビジョンを提起、発信しており、その一つに「協創“みんなで創り 上げる住み良い街ちちぶ”の実現に向け行動致します」としています。誰もが願う、住み良 い街ちちぶの創造は、一人の力で叶うものではなく、メンバーのベクトルを合わせ、地域と 協創することで成し遂げられるのだと、示しています。大切なことは、メンバー一人ひとり の想いを一つにすることであり、そのために、目標をもち、課題を整理し、秩父青年会議所 の目指す夢を語ることなのです。


 【目標が その日その日を 支配する 松坂 大輔 】

 この言葉は私が少年時代に憧れた野球選手が大切にしていた言葉であります。この言葉 に何度も勇気づけられたことを、昨日のように思い出します。共通した目標が、メンバーの 足並みをそろえ、その歩みは必ずや素晴らしい60周年に繋がっていると信じています。


【結びに】

  私たちはたった一度の人生を、より良いものとするために自己研鑽を積まなければなり ません。そのための無限の機会が、この青年会議所には溢れています。これから家族を持つ ものとして、子を持つ親として、社業を抱える青年経済人として、そして、地域を支える責 任世代として、共に行動していきましょう。人は、情熱を持つ反面、弱い心を持つものです。 少しずるいところもあるかもしれません。しかしそれが人情ではないでしょうか。共に励ま し合い、認め合い、そうして少しずつでも、確実に前進していきましょう。そして、夢を語 り合いましょう。目標を持ち、自分自身が主役の物語を描いていきましょう。そのような環 境が、この会の魅力を向上させるものと確信しています。

  最後になりましたが、会員諸兄姉のご理解、ご協力を心よりお願い申し上げ、また、関係 諸団体様、会員企業様のご発展を祈念し、公益社団法人秩父青年会議所理事長所信とさせて いただきます。


2021年度 秩父青年会議所 理事長 島﨑俊之