【はじめに】
1949年、戦後の焼け野原の中で、「新日本の再建は我々青年の仕事である」という熱い志のもと、青年たちが立ち上がり、全国に青年会議所運動が広がりました。私たちが住む、ちちぶ地域においても、志を同じくする青年たちによって1963年に秩父青年会議所が設立されました。以来、63年という長きに亘り運動を継続することができたのも、秩父青年会議所の歴史と伝統を築いてこられた先輩方が、志を持ち、失敗を恐れずに果敢に挑戦してこられた賜物だと思っております。
青年会議所は「失敗が許される団体だ」、 と耳にすることがありますが、それは単に「失敗してもいい」という意味ではないと考えます。自ら考え、行動し、全力で取り組んだ末の結果としての失敗であり、それは次への大きな糧になり、自己成長に繋がります。大切なのは、まず挑戦し一歩を踏み出すことだと思います。挑戦すれば、時に失敗することもあります。しかし、挑戦しなければ、失敗も成功もありません。
青年会議所は40歳で卒業を迎える団体です。限られた時間の中で、毎年、役職が変わる単年度制の仕組みを活かしながら、失敗を恐れず、より良い未来を目指して、地域課題に果敢に挑戦していくことが求められます。
私たちが、挑戦する姿を背中で示し、地域の子どもたちと夢を語れるまち「ちちぶ」を創り上げていくことこそが、秩父青年会議所の使命であり責務です。明るい豊かな社会の実現に向け、これからも運動を展開してまいります。
【広報】
広報とは、単に情報を発信するだけでなく、地域社会との信頼関係を築き、共感と連携を生み出すための活動です。私たち秩父青年会議所が行う活動や事業の価値を、より多くの地域の皆様に知ってもらうことは、メンバーの活動意義を高め、持続可能な組織運営にも繋が ります。
これまでにも、SNSやホームページ、広報紙「れいめい」などを活用した発信を行ってきましたが、発信の「質」と「伝わり方」については、まだ改善の余地があります。事業告知や事業報告を並べるだけでなく、「なぜこの事業を行ったのか」「地域にどういう影響があったのか」を伝えるストーリー性を持った広報が必要だと考えます。また、青年会議所の活動は地域の皆様からは見えにくく、「何をしている団体なのか分からない」という声も少なくありません。だからこそ、日常的な情報発信やメンバーの想いを伝える取り組みを行う広報が必要と考えます。
広報は、会員拡大や地域との連携にもつながる重要な接点です。私たちは今後、見せる広報から「伝わる広報」、さらに「動かす広報」へと進化させていくことを目指します。動画やリアルな声、地域の課題を共に考えるコンテンツなどを取り入れながら、秩父青年会議所の存在価値を地域の中にしっかりと根付かせてまいります。
【まちづくり】
私たちが住むちちぶ地域は、四季折々の美しい自然に恵まれ、長い歴史の中で育まれてきた伝統や文化が今なお色濃く残る、魅力あふれる地域です。中でも、地域の人々の絆を深める数々のお祭りや行事は、ちちぶ地域ならではの誇るべき文化であり、世代を超えて受け継 がれてきました。
こうした歴史や風土の中で育まれたちちぶの文化は、私たち一人ひとりの心の拠りどころ であり、日々の暮らしに豊かさと彩りを与えてくれています。私たちは、この地域に根ざして生きる者として、ちちぶの持つ魅力と価値を再認識し、誇りを持って次世代へと伝えてい く責務があります。
そして今、私たちが未来に向けて果たすべき使命は、この豊かな自然や歴史、伝統や文化を守り育てながら、新しい時代にふさわしい地域のあり方を模索し、実現していくことです。 地域住民一人ひとりの思いや知恵を結集し、次代を担う若い世代とともに歩みながら、魅力あるまちづくり事業を展開してまいります。
【次世代の人材育成】
いつの時代においても子どもは地域の宝です。これはかつてJCの先輩が語っていた言葉 です。
私たちは、ちちぶ地域の未来を担う子どもたちが、地域に誇りを持ち、自分の力で未来を切り拓いていける存在へと育っていくためには、「リアルな体験」を通じた学びが不可欠だと考えます。
今の時代、情報はインターネットを通じて簡単に手に入ります。学校の授業ももちろん大 切です。しかし、人と直接ふれあうことや、地域の行事に参加すること、自然の中で体を動かすことなど、実際に「自分の体で感じる経験」は、画面越しでは決して得られない、心に残る本物の学びをもたらすと考えます。
だからこそ私たちは、「学校では学べないこと」を、ちちぶ地域に暮らす子どもたちに届 けていくことを目指します。ちちぶならではの自然や文化、人とのつながりを大切にしながら、思いやり・主体性・行動力といった“生きる力”を五感で育む体験型の人材育成に取り組んでまいります。
子どもたち一人ひとりの可能性を信じ、ちちぶ地域全体で未来を支える人財を育てていけるよう事業を展開してまいります。
【なかまの拡大】
近年、全国の青年会議所に共通する大きな課題の一つが、会員数の減少です。私たち秩父青年会議所においても、この問題は例外ではなく、同様の課題に直面しています。
会員拡大は単なる「人数の増加」を目的とするのではなく、「共に地域を想い、行動するなかまを増やすこと」であると考えます。地域課題に真剣に向き合い、次世代を見据えたまちづくりに貢献したいという熱意ある若者たちと出会い、共に学び・成長していける組織であり続けるために、私たちは魅力発信と関係づくりに積極的に取り組んでまいります。
また、新たに入会されるメンバーが安心して活動に参加できるよう、丁寧なフォロー体制を整えるとともに、JC活動のやりがいや意義を実感できる環境づくりにも力を入れてまいります。
これからも秩父青年会議所は、「地域のために何かをしたい」と思う若者たちの第一歩を後押しし、未来へつながる会員拡大を進めてまいります。
【会員の育成】
昨年度、私たち秩父青年会議所には多くの新しいなかまが入会し、組織としての活力が高まりつつあります。「青年会議所とは何か」「なぜ活動するのか」という根本的な意義や目的 を、より伝えていくことも私たちが向き合う大きな課題です。
青年会議所は、単なる親睦団体ではなく、明るい豊かな社会の実現を目指し、地域とともに歩む変革の起点となる団体です。その理念や運動の意義を正しく共有しなければ、活動の意欲や主体性は育まれません。だからこそ今、求められているのは、「入会しただけ」では なく、「JCを理解し、行動する人材」へと育てていくことです。そのために、例会や委員会事業を通じた実体験だけでなく、先輩との対話、成功体験の共有などを大切にし、学びと成長の環境づくりを意識的に整えていく必要があります。
青年会議所の真の価値は、「何をしているか」ではなく、「なぜそれをするのか」という志に根ざした行動にあると考えます。秩父青年会議所メンバーがその思いを共有し、地域の未来に責任を持って行動できる組織を目指し、会員育成に一層力を注いでまいります。
【創立65周年へ】
来年度、秩父青年会議所は創立65周年という節目を迎えます。記念すべき素晴らしい65周年が迎えられるよう、本年度は、設立から現在に至るまでの秩父青年会議所の歴史を振り返り学んでまいります。在籍年数が浅いメンバーが多い中、秩父青年会議所の歴史を知る良い機会となります。先輩諸兄姉が作り上げた歴史、伝統、誇りを受け継いで行くためにも、65周年に向けてしっかり準備を進めてまいります。
【結びに】
私は2014年に秩父青年会議所に入会させていただき、今年で13年目となります。13年の間にさまざまな役職を務めさせていただきました。私自身、人前で話すことや文章の作成は人一倍苦手です。しかし多くの経験ができたのも、「やってみよう」という挑戦する心があったからです。その結果多くのメンバーに支えていただき、今に繋がったと思っております。
本年度、秩父青年会議所は「挑戦~新たな一歩へ~」をスローガンに掲げ、さまざまな運動を展開してまいります。明るい未来を創造していく為に、「新たな一歩を踏み出し、挑戦の心をもって一年間取り組んでまいります。
結びに、先輩諸兄姉、関係諸団体の皆様へ日頃からのご支援、ご協力に感謝申し上げ、一般社団法人秩父青年会議所2026年度基本方針とさせていただきます。